症例紹介

【白内障】糖尿病との合併症で白内障になりましたが、原因を知ったのは後のことでした

calendar_today2024.10.15label#単焦点レンズ#日帰り白内障手術

60代男性の症例解説(院長:松岡俊行)

手術前の状態

1ヶ月前から視界が白っぽくぼやけてきて、最近さらに見えにくくなったということで受診された患者様です。初診時、両眼の中等度近視、後嚢下混濁のある白内障を認めました。裸眼視力は(右0.08・左0.1)、矯正視力は(右0.3・左0.8)と日常生活に支障ありでした。また左眼は、眼圧30mmHgを超え緑内障、眼底は糖尿病網膜症で硝子体出血も認め、可及的に手術が必要な状況でした。

緑内障に関しては、眼圧下降薬とSLTレーザー治療にて、10mmHg代となりました。その後、白内障手術を施行、術後の見え方について、1mのピントとしました。将来、インスリン治療が必要になっても裸眼で大丈夫な軽い近視です。

白内障手術後、裸眼視力は(右0.7・左0.1)、矯正視力は(右1.2・左0.1)、その後、左目に硝子体手術を施行、出血を取り除きました。

術後1日目、裸眼視力0.02、矯正視力0.02と不良でしたが、出血はだんだんと晴れて、術後2週間後には、裸眼視力は(右0.7・左0.4)、矯正視力は(右1.2・左1.0)になりました。

患者さんは、もともと近視の方でした。術後のねらい目は、近見重視にしましたが、幸運にも裸眼で0.7でて、車の運転も眼鏡の必要なしでいくことができています。

患者様の感想

手術をしたきっかけは?

急激に進行した症状

昨年の12月中頃に糖尿病との合併症による白内障の手術をしました。初めはものが霞んだように見えて、すっきり見えなかったんです。なんだか霞んでいるなという、まるで湯気の中にいるような感覚でした。

 

ただ、そこから症状が進むのは早かったですよ。症状を自覚して霞んでいるのにも慣れはじめたと思ったら、その湯気というか霞がどんどん濃くなってきたんです。危ないので車の運転も最後のほうはしませんでしたし、自転車に乗っていても信号も見えづらかったです。

 

家族や友人から白内障の症状を聞いて知っていたので「ああ、これが話に聞く白内障の症状なんだな」と思いました。ただ、糖尿病が原因のひとつとは思っていませんで、あとで合併症があると知ってびっくりしました。

 

白内障と自覚したので、良さそうな眼科を検索してみたら出てきたのが江坂まつおか眼科でした。自宅からも自転車でもバスでも10分くらいと近所ということもあり、お世話になることにしました。

手術前は怖かったけれど・・・

手術自体は、始まるまで正直怖かったです。20年前に弟が受けたときは、近づいてくるメスが見えていたというので、それを聞いたらやっぱり怖いですよね。

とはいっても、笑気麻酔はしませんでした。「(しなくて)大丈夫ですか?」と聞かれましたけど、「大丈夫やで」と。なので麻酔は目の注射だけです。手術のときは目にずっと水を流すので、メスはまったく見えませんでした。なので始まってみればなんてことはなかったです。

 

手術が終わって麻酔が切れても特に痛かったというのもなかったです。最初に右目の手術をしまして、翌朝、眼科に行って眼帯をとったとき、ゆっくり目を開けたらもう驚くほどとてもよく見えたから、それがとにかくものすごく感動しました。右目はドラスティックに、0.7までぱちっと見えるようになりました。あれはもう本当に感動しました。

 

左目は眼圧が高かったのでレーザー治療や点滴、目薬などをしまして、白内障の手術が終わった1週間後に硝子体の手術もしました。こちらはなかなかよくならなくて、しばらく薄いもやみたいなものがあったんですけど、時間が経つにつれてそれも晴れてきて、ちょっとずつ見えるようになってきました。先生にははっきり見えるようになるまで1ヶ月くらいかかる、と言われまして、実際1ヶ月ちょっとで見えるようになりました。

 

手術後に大きく困ったことはありませんでした。ただ、手術後3日間はお風呂に入ることができません。それ自体は辛抱はできるんですけど、頭を洗うのに気を遣いましたね。いままで平気で何も考えなく洗ってるもんですから、そのへんのケアはとても苦労しました。

 

あとプールや岩盤浴が好きでよく行っていたのですが、目にプールの水や汗が入るといけないので行くことができず、術後しばらくの間は早く行けるようになりたいなと思っていました。

 

裸眼でできることが増えました!

今までずっとメガネをかけていたのに、手術後はメガネなしで見えるようになったのは嬉しいですね。スーパー銭湯が好きでよく行くものの、メガネを持って入らないので効能もよく読めないんですが、手術をしてからは裸眼で見えるようになったのがありがたいし嬉しいです。

私はもともと近視で、遠くを見るのには今までもメガネをかけていましたので、本を読んだりする近場に合わせようと思い、近距離用のレンズを選びました。遠くはメガネに助けてもらったらいいんだから、と。

そうしましたら、手術後は視力が0.7くらいになりまして、車の運転は0.7あれば裸眼で運転できるので、いまは運転するときにメガネをかける必要がありません。運転に限らず、思っていたより遠くまでものが見えるようになって日々の生活がラクになり、手術をして本当に良かったです。