白内障

目の中の水晶体が濁る白内障

目の中の水晶体が濁る白内障

白内障とは、眼球の前方にある「水晶体」のタンパク質が濁る病気のことです。
主に加齢を原因として発症し、視力低下、視界のかすみなどの症状を伴います。
まずは薬物療法を行うことが基本ですが、十分な効果が得られず日常生活に支障をきたしている場合には、手術が必要になります。
江坂まつおか眼科では、顕微鏡の映像を4Kモニターで確認しながら白内障手術を行える「3D Visualization System」を導入しております。

白内障の原因は?

白内障は、加齢などを原因として、水晶体のタンパク質が濁ることによって起こる病気です。
加齢以外にもいくつか原因があり、その原因によって、以下のようにいくつかの種類に分けることができます。

白内障の種類

加齢性白内障(老人性白内障)

長期にわたって紫外線(太陽の光など)を浴びてきたことで活性酸素が増加し、水晶体のタンパク質が変性して起こる白内障です。
「老人性白内障」とも呼ばれますが、早い方だと40代で発症することがあります。

糖尿病性白内障

高血糖状態が続き、余分な糖の排出のために「ポリオール代謝」という働きが活発になり、水晶体に「ソルビトール」という糖が溜まることで発症する白内障です。
比較的早期から症状が現れやすい白内障でもあります。

アトピー性白内障

アトピー性皮膚炎の方の約3割に、白内障が見られます。
発症のメカニズムは解明されていませんが、免疫異常や刺激(擦る、掻くなど)がリスクになっているのではないかと言われています。

先天性白内障

遺伝的な要因によって、生まれつき水晶体に濁りがある白内障です。
その他、妊娠中に母親が風疹にかかり、それが胎児に感染したことでも起こり得ます。

外傷性白内障

スポーツ中や仕事中の事故、交通事故などによって、眼に強い衝撃がかかり、水晶体がダメージを受けて発症する白内障です。
衝撃の程度によっては、水晶体嚢が破れたり、水晶体亜脱臼に至ることもあります。また、衝撃の直後から症状が現れるとは限らず、数年が経過してから発症することがあります。

後発白内障

白内障の手術後、水晶体嚢が濁ることで生じる二次的な白内障です。レーザーによる治療が可能です。

その他

ぶどう膜炎、網膜剥離、網膜変性症、緑内障の合併症として発症する白内障、放射線やステロイド剤の副作用によって発症する白内障などもあります。

初期段階では自覚症状がない白内障

白内障は、初期段階で症状が現れないことが珍しくありません。
特に、加齢を原因とする加齢性白内障は、濁りが水晶体のまわりから出現し、その後徐々に中心に向かって拡大するため、気づかないうちに進行するケースが多くなります。
以下のような症状に気づいたときには、ある程度進行している可能性が高くなります。

進行すると現れる症状

  • 視力低下
  • 視界のかすみ
  • 光を眩しく感じる
  • ものが二重や三重に見える
  • 近視の進行
  • 夜や暗い場所に見えづらさを感じる
  • 老眼鏡を使用しても見えづらさが残る

自覚症状がなくても、顕微鏡での観察によって白内障の早期発見が可能です。
40歳以上の方、喫煙をしている方、肥満や糖尿病の方、長期のステロイド内服をしているという方は、定期的な検査をおすすめします。

正常

白内障の見え方

白内障の検査

細隙灯顕微鏡検査

細い光の束を当て、水晶体に濁りがあるかどうかを調べる検査です。
水晶体のどの部位に濁りがあるかも確認できます。

視力検査

裸眼視力、眼鏡・コンタクトレンズで矯正した視力を確認します。

コントラスト検査

遠方や近方までのコントラストの感度を調べる検査です。

眼圧検査

緑内障などの病気との鑑別のため、眼圧を調べる検査です。

眼底検査

白内障以外の病気の有無を判断するため、網膜の状態を調べる検査です。

眼軸長検査

白内障手術を行う場合に、眼内レンズの選定に必要になる「角膜から網膜までの長さ(眼軸長)」を測定する検査です。

白内障の治療

白内障の治療には、薬物療法と手術があります。
喫煙や肥満は白内障のリスク因子となりますので、禁煙、無理のないダイエットも有効です。

薬物療法

薬物療法点眼薬、内服薬での治療です。
ただし、薬物療法はあくまで進行を留めるものですので、濁った水晶体が透明になることはありません。
根本的な治療を行うには、手術が必要です。

日帰り白内障手術

日帰り白内障手術症状がお仕事、日常生活に支障をきたしている場合には、根本的な治療である白内障手術をおすすめします。
江坂まつおか眼科では、顕微鏡の映像を4Kモニターで確認できる「3D Visualization System」を導入した、日帰り手術を行っております。

後発白内障の治療にも対応しております

白内障の手術では、濁った水晶体を吸引し、代わりに人工の眼内レンズを挿入します。この時、水晶体や眼内レンズを包んでいる袋のことを「水晶体嚢」と呼びます。 後発白内障は、白内障の手術後、この水晶体嚢が濁ることで起こる二次的な白内障です。
治療では、眼内レンズを取り出す必要はありません。レーザーで切開窓に切り込みを入れれば、濁りは解消されます。痛みのない治療ですので、どうぞご安心ください。

白内障Q&A

白内障を予防することは
できますか?

予防法というものが確立されているわけではありませんが、紫外線、喫煙、肥満、糖尿病などは白内障や網膜の病気のリスク因子となりますので、そういったものを回避しておくことでリスクの低減が可能です。
サングラスや日傘、帽子などを活用して紫外線対策をする、禁煙する、食事・運動の正しい習慣によって肥満や糖尿病のリスク低減を目指す、といった普段からの取り組みが大切です。

手術を検討するタイミングは、
どのように決めればよいですか?

症状の程度よりも、仕事や日常生活に支障があるかどうか、とういことを基準にされることをおすすめします。
根本的な治療のためには手術が必要ですが、症状があるものの特に困っていないということであれば、急いで手術をする必要はないかと思います。
ただし、白内障の放置は厳禁です。症状の進行が加速し、結局手術を受けざるを得ない、ということになりかねません。
薬物療法・手術のいずれを選択するにしても、正しい診断を受け、治療や定期的な検査を受けることが大切です。

白内障になりやすい体質などは
ありますか?

40代以降、誰でも徐々に白内障リスクが高まります。
その他、喫煙している方、肥満の方、ぶどう膜炎・網膜剥離・網膜変性症・緑内障の方、アトピー性皮膚炎の方、糖尿病の方、白内障を発症したご家族がいる方は、白内障になりやすい傾向にあります。

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