白内障の手術は基本的な手術方法(主に「超音波乳化吸引術」)が標準化されており、多くの眼科で同じ手順で行われます。しかし、すべての眼科で同じ結果が得られるわけではありません。いくつかの重要なポイントが異なります。
病院選びの重要なポイント
1. 医師の経験と技術力
- 経験豊富な医師:手術件数が多い医師は、さまざまな症例に対応でき、合併症のリスクも低い傾向があります。
- 難症例への対応力:通常の白内障だけでなく、緑内障や糖尿病網膜症など他の目の病気がある場合、より高度な技術が求められます。
2. 設備と技術の違い
- 最新の機器:高性能な手術機器や検査装置を使うことで、より正確で安全な手術が可能になります。
3. 使用する眼内レンズ(IOL)の種類
- 単焦点レンズ:遠くか近くのどちらかにピントが合う、標準的なレンズ。
- 多焦点レンズやトーリックレンズ:老眼や乱視の矯正も可能ですが、保険適用外で高額な場合もあります。医師の説明や取り扱いが異なることがあります。
4. 手術前後のケアとフォローアップ
- 術前検査の丁寧さ:目の状態を正確に評価し、最適なレンズ選びや手術計画が立てられるかどうか。
- 術後のフォロー体制:術後の合併症や視力変化への迅速な対応が重要です。
※江坂まつおか眼科では術後のフォローができる大規模な病院と連携し、フォローができる体制を整えています。詳しくは江坂まつおか眼科の病診連携についてをご覧ください。
5. 病院の規模と特徴
- 大学病院や総合病院:難症例や合併症のリスクが高い場合に適している。
- 専門クリニック:手術件数が多く、効率的で待ち時間が少ないことが多いです。
白内障手術は非常に安全性の高い手術であり、合併症のリスクは極めて少ないとされています。しかし、この「少ないリスク」がかえって重要な意味を持ちます。万が一の合併症が発生した場合、医師の経験と迅速な対応力が患者の視力を守るカギとなるからです。
🌟 白内障手術の基本と安全性
白内障手術は、濁った水晶体を取り除き、人工の眼内レンズ(IOL)を挿入する手術です。
- 成功率は非常に高く(99%以上)、ほとんどの人が視力の改善を実感します。
- 手術時間も10〜20分程度と短く、局所麻酔で日帰り手術が一般的です。
🚩 合併症への対応が重要な理由
🔍 合併症が「稀」だからこそ、対応力が問われる
- 合併症の発生率が低いため、多くのクリニックでは日常的に遭遇することが少ない。
- しかし、一度起こると迅速な対応が必要で、遅れると視力に重大な影響を及ぼすことがあります。
- ここで重要なのは、「手術の上手さ」だけでなく、「トラブル時の対応力」です。経験豊富な医師は、症状の早期発見と迅速な治療ができます。
⚠️ 具体的な合併症と必要な対応力
① 眼内炎(がんないえん):最も深刻な合併症の一つ
- 症状:強い痛み、急激な視力低下、目の赤みや腫れ
- 迅速な対応が命運を分ける!
• 硝子体注射:感染を抑えるため、抗生物質を直接目の中(硝子体)に注射
• 硝子体手術(硝子体切除術):感染が広がっている場合、緊急手術で感染源を除去 - ポイント:この治療は「その場で」すぐに実施できるかが重要。対応が遅れると失明の危険も。
② 眼圧上昇(急性高眼圧症)
- 症状:強い目の痛み、頭痛、かすみ目、吐き気
- 対応の速さが重要
• 眼圧降下点滴:速やかに眼圧を下げる薬剤を点滴投与
• 前房穿刺:必要なら針で目の中の液体を抜き、眼圧を迅速に下げる - ポイント:緊急時に即座に点滴や処置ができる体制が整っているかが重要。
③ チン小帯断裂(レンズ支持構造の損傷)
- 症状:術中に人工レンズがうまく固定できない
- 対応:
• 虹彩支持型レンズや強膜内固定術など、状況に応じたレンズ固定法に切り替える技術が必要 - ポイント:術中のトラブルにも冷静かつ柔軟に対応できる技術力が求められます。
🏥 良いクリニック・医師の選び方の具体的ポイント
1. 経験豊富な医師かどうか
- 年間の白内障手術件数や合併症対応の経験を確認。
- トラブル症例への対応実績がある医師は信頼度が高い。
2. 緊急対応の体制が整っているか
- 硝子体注射・硝子体手術がすぐにできる環境か?
- 高眼圧時に即座に点滴や処置ができるか?
- 大きな病院や大学病院では、緊急手術チームや設備が整っていることが多い。
3. 術後フォローが充実しているか
- 24時間対応の緊急連絡先があるか?
- 術後すぐに異常があった場合、速やかに診察・対応してもらえるか?
4. 設備とチーム体制の確認
- 硝子体手術装置、眼圧管理機器、感染対策の設備が充実しているか?
- 看護師や麻酔科医など、手術チームがしっかり連携できているか?
✅ まとめ
白内障手術は安全な手術ですが、「安全」=「リスクゼロ」ではありません。
- 合併症が起きたとき、「その場で、どれだけ迅速に適切な処置ができるか」が視力を守る決定的なポイントです。
- 「万が一」に備えた経験・設備・チーム体制が整っているかどうかを確認することが、後悔しないクリニック選びにつながります。
具体的な病院選びのアドバイスや、どんな質問を医師にすればいいかもお伝えできます!